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#3 グループ企業の新任代表者向け『対話型理念研修』の事例
「理念に対する理解を深める研修に参加してください。」
そう言われて喜ぶ経営者はなかなかいないと思います。
理念が大切なことは分かっている。
でも、目の前には売上、人材、組織づくりなど、待ったなしの経営課題が山積みで・・・
そんな中、「理念の研修です」と言われても、ピンとこないのが正直なところでしょう。
今回ご紹介するのは、グループ企業の新任代表者のみなさまを対象に実施した理念研修の事例です。
きっかけは、グループを束ねる人事本部からいただいた「理念の浸透について、有効な打ち手が取れていない」というご相談でした。
理念というのは一朝一夕で浸透するようなものではなく、なかなかの難題です。
研修当日の朝。
会場には独特の空気が流れていました。
新たな責任を担い、自社の課題と向き合う代表者のみなさんです。
理念の重要性は理解していても、それを一日かけて話し合うことにどれほど意味があるのか。
そんな思いもあったでしょう。
ところが、会が始まってしばらくすると、少しずつ空気が変わり始めます。
創業者の想いに触れ、自身の価値観を振り返り、経営者として大切にしたいことを言葉にしていく。
真剣な表情で語り合う姿もあれば、思わず笑顔がこぼれる場面もある。
気づけば、会場全体の熱量は大きく変わっていました。
この研修は、大きく3つのステージで構成しました。
まずは、創業者の書籍をもとに、協力してグループ理念を読み解く「共有」のステージ。
続いて、「自分は何を大切にしたいのか」「どんな経営者でありたいのか」を対話を通して深く掘り下げる「探究」のステージ。
そして最後は、自身の価値観とグループ理念、さらには自社の課題を結び付け、具体的な行動プランを描く「創造」のステージです。
私たちは、組織を担う経営者の方々に理念を教えることなどできません。
でも、問いを通じて自ら考え、自ら言葉にし、同じDNAを持つ仲間同士が対話する場をつくることはできます。
理念を「理解するもの」から、「自分の言葉で語るもの」へ。
そのきっかけをつくることこそが、この研修の役割だと考えています。
参加者からは、
「久々に自分自身との対話ができた」
「普段ここまで深く対話をすることがないので、大変学びになった」
「同じ志を持つ仲間ができたような気持ちになった」
といった声が寄せられました。
2025年度の研修後アンケートでは、「法人責任者としての在り方や考え方の軸の探求」「他法人とのつながりや一体感」「参加してよかった」といった項目で高い評価をいただき、総合満足度は88ポイント、一体感の変化は84ポイントという結果でした。
曲者ぞろいの経営者相手の結果としては、まずまずではないでしょうか。笑
「社員との対話を増やしたい」
「理念やミッションをもっと組織内で共有したい」
そんな行動プランが数多く生まれ、「自社で何を実践すればよいか」という問いを持ち帰っていただけたことが、この研修の大きな成果だったと感じています。
理念は「額縁に入れて飾るもの」ではなく、「問い合い、語り合うもの」
理念浸透というと、理念に対する理解や解釈を”統一する”ことに意識が向きがちです。
しかし、本当に大切なのは、
「自分は何を大切にしたいのか」
「それは理念とどのようにつながっているのか」
そして、「経営の中でどのように実現していくのか」・・・
そんな問いを持ち寄り、対話を重ねること。
その中で理念が「誰かの立派な言葉」から「自分自身の思いと重なる言葉」へと変化することなのだと思います。
今回の研修は、そのことを改めて実感させてくれる一日となりました。
実践行動学研究所は、対話型のワークショップ研修を通して、価値観の共有や、理念が一人ひとりの言葉で語られる組織づくりをお手伝いしています。