学生・ファシリテーターの声

実践行動学プログラム実施後アンケート 調査報告

平成28年 実践行動学プログラム利用教育機関アンケートより

実践行動学プログラムの目的や内容が理解できた学生は
Part196.1%、さらにPart3では96.7%でした。

実際にプログラムを受講した学生のアンケート結果からは、前年度以上の確かな成果と、段階的な理解促進の効果が読みとれます。

調査内容 アンケート実施時期:平成28年4月~平成29年3月
アンケート配布学校数:43校

回答数 学校:37校
ファシリテーター:450名
学生:のべ10,133名(Part1~Part3)

平成28年度に実践行動学プログラムを実施した各学校様から寄せられたアンケートを集計いたしました。その中から内容の一部を掲載いたします。当研究所では、今後も同様のアンケートを実施し、プログラムの質的向上に役立てていきたいと考えております。

実践行動学を受講した学生の声

Q.実践行動学の授業を受けて、目的や内容は理解できましたか?(各Part共通質問)

Part1「意欲的な心構え」

目的や内容は理解できた96.1%
できなかった3.9%

Part1の概要:Part1は、学生生活のスタートラインに立っている時期に、事例を通して過去の自分を振り返り、現在・近未来の自分について考えながら短期目標を設定するプログラムになっています。事例は、6つのタイプが用意されており、専攻分野ごとに選択できるようになっています。

主な意見
  • この授業の目的や内容がしっかりしていて、グループのメンバーどうしで理解を深めることができた。
  • 目標を持つことが大事だと学ぶことができたし理解できた。最初にやる「もってこい授業」。
  • 自分から意欲的になることが大事。各マジックドアは理解できたし、集中して深く考えることができた。
  • 話し合うことで他人の意見を聴いて理解が深まった。自分の意思を持ってポジティブに生きたい。
  • グループやクラス全体の意見は自分と異なる部分もあり、とても参考になった。
  • 登場人物の感情例が理解しやすいように表現されていて、興味が持てて分かりやすかった。

Part2「自分の可能性を広げよう」

目的や内容は理解できた96.5%
できなかった3.5%

Part2の概要:Part2では、入学してから現在までを振り返り、自らの成長の足跡を確認します。そのうえで、自己の潜在能力や可能性を引き出すための意識の持ち方について学び、自立に向けて「○ケ月後の私」という目標設定をしてもらいます。

主な意見
  • 自分や相手のことを考えることができたし、コミュニケーションの重要さが分かった。また、自分を見つめ直す機会にもなった。
  • 前向きに物事を考え、言葉を発することで気持ちがポジティブになった。
  • 自分で自分を否定することは、一番自分の成長を妨げていると思った。
  • これから学生生活をおくる中で、コミュニケーションをとることは大切なスキルなので、きちんと身に付けておいた方が良いということが理解できた。
  • 目的や内容が分かりやすく納得できる内容だった。自分の強みや弱みに気付けた。
  • 実際に自分自身のことを考える項目が多く、理解しやすかったし、実際に役立っている。

Part3「社会へ出る準備を始めよう」

目的や内容は理解できた96.7%
できなかった3.3%

Part3の概要:Part3では、これまで学校で学んできたことをベースにして「私の望む理想の生き方」などを再確認してもらい、自信や希望をもって次のステップ(就職など)に臨んでいくための意欲づけ・意識づけを行います。

主な意見
  • Part1、2を行った上で、自分の強みや価値観を再確認することができ、将来についての考えが以前より明確になった気がする。
  • 自分では考えないと思う事柄について、考える時間を取ることで自分自身の理解が深まった。
  • 将来の仕事について改めて考えることができ、目標も設定できた。また、他者の意見を聞くことができたので良かった。
  • 人生のことについて深く考えられた。そろそろ授業や友人関係のことだけではなく、将来就職するときの考えやその先の目標についても考える必要を実感した。
  • 自分の現在の状況を確認することで、より理解が深まったし、目標の再確認ができた。
  • 自分自身のことを理解することで改善点が見え、夢をかなえる原動力になった。

実践行動学プログラムを実施したファシリテーターの声(450名の回答内容より抜粋)

肯定的意見

  • 昨年同様に著しくモチベーションが上がった学科だと思う。実践行動学を行う前は、学科全体にモチベーションの低下が見られたが、パートを進行する度に授業への積極性や目標に対する意識の向上が見られた。
  • 普段の生活では目の前のことに全力で取り組んでいるのが、この授業を通じて客観的に自分を見て、段階的に将来の自分を考えることが出来るようになったと感じている。
  • 実践行動学は単に学生個人のモチベーションを高めるだけでなく、協調性や他者理解を深める学習に結びつくことが分かった。
  • 「すごく良かった」「とても良かった」という感想は、たった一言だけど、ストレートに心に響きファシリテーターとしては嬉しい言葉でした。
  • Part2は後期に実施するため、後期に入りもう一度意欲を取り戻す動機付けとして、とても良い教材だと思います。
  • 常に退学意識が強かった学生が、Part2を終えたあたりから学習意欲を高め、自ら行動するようになった。この学科においては退学防止に高い効果があった。
  • 特にモチベーションが低下している学生には、実践行動学の必要性を理解させた上で授業を展開することで、可能性を見出し、やる気を起こしてくれることが分かった。
  • コミュニケーションを苦手とする傾向があったが、実践行動学を受講してからは積極的に他者とのコミュニケーションを取るようになった。
  • アンケートではマイナスな評価をしていたが、行動的にはプラス思考になったように感じる場面に多々遭遇するようになった。
  • 三年時に実施するPart3の時期は、この二年間あまり話をしなかったクラスメイト、またはいつも同じメンバーで行動する小グループに二分している。この実践行動学でグループ分けを行い、全体で話し合いができることはとても良いことだと感じている。改めてクラスメイトの大事さが確認できたのではないかと思う。
  • 素直な学生が多い学科なので意欲的な取り組みがみられた。ただ、数名が心の病を抱えているので、そちらへの影響を注意深く観察した。結果としては、自分らしく生きることに自信を持ったようで、入学当時より明るく振る舞うようになった。また、そのような学生を気遣う行動が見られるようになった。
  • 業界就職に弱気な態度をとっていた学生数名が、新たに目標を見いだし、現在は業界への就職を希望するようになっている。

その他意見・感想等

  • Part1実施後の「モチベーション自己診断」の結果に目を通すと、項目7「取得したい各種検定や国家試験は明確である」に4以下の数値を付けている学生が全体の1/5いた。今後の学習指導を考える上で参考になった。
  • 学生のモチベーションにばらつきがあり、進めていく中で難しい場面もありました。実践行動学に入るまでの目標設定やコミュニケーション力、クラスの雰囲気作り等はもとても大切だと改めて感じました。
  • 就職活動を行っている学生については、自分の強みを自覚し、希望する職に就くためにどのようなアクションを取るべきなのかを、実践行動学の授業では考えていても、いざ実際の就職活動の場になると忘れてしまうのか、考えておくべきことが不十分だったのか、自信を持って行動することがむずかしい学生もいた。
  • あくまでも当校の時間編成目線であるが、45分授業であり、目安の時間通りにはいかない。
  • Part1の振返りとしてのStep Up Sheet実施の部分は、学生が作業に慣れていないこともあり時間がかかった。もう少し時間的な余裕があるとよい。
  • 椅子やテーブルが移動できない固定式であったため、グループ同士でのレイアウトができずグループダイナミクスが生まれにくかった。
  • 学生は楽しそうに取組んでいた。ただし集中形式で実施した場合は、疲労感が勝ると思われる。分量および時間配分について再考したい。
資料請求・お問合せ